集塵機(バグフィルター)ろ布・フィルター選定のポイント|素材・織布/不織布・目付け重量と払い落とし方式【福岡・九州対応】

集塵機は「バグフィルター」とも呼ばれ、工場や生産現場での粉じん対策に欠かせない設備です。
本記事では「集塵機(バグフィルター)」用ろ布・フィルターの選定ポイントについて解説します。


目次

ろ布・フィルターの選定ポイント

集塵機(バグフィルター)の性能を大きく左右するのが「ろ布・フィルター」です。
素材・構造・目付け重量・払い落とし方式に応じて最適なものを選ぶことが重要です。
以下では、素材ごとの特徴や選定の考え方を詳しくご紹介します。


フィルター素材ごとの特徴

集塵機(バグフィルター)用フィルターには、使用環境や処理ガスに応じて様々な素材が使われます。
主な素材と特徴は以下の通りです。

  • 木綿(コットン)
     最も歴史のあるろ布素材。乾燥した常温環境での使用に適し、コストも低い。
     ただし耐熱性・耐湿性に劣り、寿命は短め。
  • ポリエステル
     あらゆる分野で多用。コストバランスが良いが、高温・高湿度下での加水分解やアルカリガスに注意。
  • ポリプロピレン
     使用条件が90℃以下であれば、耐酸・耐アルカリに優れる。低温域向け。
  • アクリル
     耐酸性に優れ、高温でも使用可能。加水分解を起こさないのが特長。
  • 耐熱ナイロン
     180℃以下での排ガス処理に多用されるが、耐酸・耐アルカリには注意が必要。
  • ポリイミド
     耐熱性と耐酸性に優れるが、アルカリガスや湿度に弱い。
  • PPS(ポリフェニレンサルファイド)
     耐薬品性・耐熱性ともに優れるが、酸化剤や臭素には注意。
  • ガラス繊維
     高い耐熱性を持つが、風速条件は原則1m/min以下に制限される。
  • PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)
     耐熱性・耐薬品性ともに最も優れ、粉じんの剥離性も良好。長寿命。
  • PTFE/ガラス混入
     PTFEに約15%のガラス繊維を混入。耐熱性・耐薬品性に優れ、ケーキ剥離性も良好。

織布か不織布(フェルト)かの選定

  • 織布タイプ
     繊維を織って作られた布で、目が粗く通気性が高い。
     比較的大きな粉じん向けで、払い落としに強い。
     ただし微細粉じんには不向き。
  • 不織布(フェルト)タイプ
     繊維を絡ませて圧着した布。微細粉じんの捕集性能が高い。
     圧損が高くなりやすいため、定期的な清掃・交換が必要。
     一般的に「フェルト」と呼ばれるものはこちらを指します。

目付け重量の考え方(近隣環境への配慮)

フィルターの性能を決める重要な指標に「目付け重量(g/㎡)」があります。

  • 軽量タイプ(低目付け)
     通気性が高く圧損が低いため、省エネに有効。
     ただし捕集効率や強度は劣り、破れやすく、吹き漏れリスクが高まります。
  • 重量タイプ(高目付け)
     粉じんの捕集効率が高く、寿命も長い。
     強度も高いため、破れや漏れのリスクが低減できます。
     ただし圧損が上がりやすく、送風機に負荷がかかります。

特に住宅地や市街地に立地する工場では、ろ布の破れや吹き漏れが近隣の住宅・車両に粉じん被害を及ぼす可能性があります。
そのため、目付け重量の選定は「省エネ」だけでなく「強度・漏れにくさ」という観点も重要です。
近隣環境に配慮し、十分な目付け重量を確保したろ布選定と、定期的な点検・交換が不可欠です。


払い落とし方式とフィルターの使い分け

集塵機(バグフィルター)のフィルター払い落とし方式には、主に以下の種類があります。

  • 振動式
     ろ布を機械的に揺らして粉じんを落とす方式。
     → 織布タイプが主に使用されます。
  • 逆洗式(逆流洗浄式)
     逆方向に空気を流して粉じんを払い落とす方式。
     → 織布タイプが多く使用されます。
  • パルスジェット式
     圧縮空気を瞬間的に逆噴射して粉じんを払い落とす方式。
     → 不織布(フェルト)タイプが主流です。

マシンテック川上がご提案できること

当社では、現場条件に応じて最適なフィルターを選定・ご提案しています。

  • 木綿から高機能フィルターまで幅広い対応
  • 耐熱・耐湿・耐薬品仕様のフィルターのご提供
  • 織布/不織布の特性を踏まえた最適選定
  • パルス式・振動式・逆洗式に応じたフィルター提案
  • 圧損測定に基づいた交換サイクルのご提案
  • 海外製集塵機向けの互換フィルター調達
  • 国内産・海外産フィルター双方に対応し、用途やコストに応じた最適提案
  • 点検から交換までワンストップ対応

純正品だけでなく、コストメリットのある代替品もご案内可能です。
導入コストとランニングコストを両立させ、お客様に最適なソリューションを提供します。


まとめ

集塵機(バグフィルター)ろ布・フィルターの選定は「素材」「織布か不織布」「目付け重量」「払い落とし方式」を
総合的に考慮することが重要です。

特に住宅地や市街地に立地する工場では、目付け重量や点検をおろそかにすると粉じん飛散による近隣トラブルにつながります。
株式会社マシンテック川上では、福岡を拠点に九州全域で、
最適なフィルター選定・調達・交換工事まで一貫対応いたします。


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