マスクだけではダメ?なぜ集塵機が必要なのかを法律と作業環境の視点から解説

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なぜ集塵機が必要なのかを法律と作業環境の視点から解説

製造業や工場の現場では、粉じんやヒューム、有害物質が発生する作業が日常的に行われています。

その中で、

「マスクをきちんと着けていれば大丈夫では?」

「集塵機までは必要ないのでは?」

と感じている方もいらっしゃるかもしれません。

しかし現在、日本の労働安全衛生法体系では、

「マスクだけに頼る安全対策」は不十分である

という考え方が、これまで以上に明確になっています。

この記事では、

なぜ集塵機(局所排気装置)が必要なのかを、

法律と作業環境の視点から分かりやすく解説します。


作業環境測定は「マスクを外した空気」を評価している

まず、多くの現場で誤解されやすいのが作業環境測定の考え方です。

作業環境測定は、

作業者がマスクを着けているかどうかではなく、

作業場の空気中に、どれだけ粉じんや有害物質が存在しているか

を評価する制度です。

つまり、たとえ全員がマスクを着用していたとしても、

作業場の空気そのものが基準を超えていれば、

法律上は「作業環境として不適切」と判断されます。

ここに、

マスク=個人を守る対策

集塵機=作業環境を改善する対策

という、根本的な違いがあります。


集塵機が法律で重視される理由

粉体・ヒューム・ミストなどを扱う作業については、

労働安全衛生法に基づく複数の「特別規則」が存在します。

その中でも、集塵機との関係が特に深いのが、

  • 粉じん障害防止規則
  • 特定化学物質障害予防規則

です。

これらの規則に共通しているのは、

作業者にマスクを着けさせる前に、設備によって発生源対策を行うこと

を基本としている点です。


【2024年4月からの新制度にも対応が必要です】

現在、化学物質管理は大きな転換期を迎えています。

2024年4月からは、

従来の粉じん障害防止規則や特定化学物質障害予防規則といった

個別規則の対象物質に限らず

リスクアセスメント対象物質(約2,300物質)を扱うすべての事業場において、

「自律的な化学物質管理」と「ばく露防止」が義務化されました。

これは、

「特化則の対象外だから対策は不要」

という考え方が、もはや通用しないことを意味します。

ここでも法律が求めているのは、

マスクに頼る前に、

集塵機や局所排気装置といった設備で、ばく露を最小限に抑えることです。


法律が示す「対策の優先順位」

法律や指針の中では、

安全対策には明確な優先順位があるとされています。

これは専門的には、

低減措置の優先順位(Hierarchy of Controls)と呼ばれます。

  1. 危険源の除去・代替
  2. 工学的対策(集塵機・局所排気装置などの設備対策)
  3. 管理的対策(作業方法・教育・管理)
  4. 個人用保護具(マスク・防じんマスク等)

2024年4月の法改正により、

この順序で対策を検討することが、より明確に事業者の義務として位置づけられました。


なぜマスクだけでは足りないのか

マスクは重要な保護具ですが、万能ではありません。

  • 正しく装着されなければ効果が出ない
  • フィルタの劣化や管理状態で性能が変わる
  • 作業中に外される可能性がある
  • 人の意識や習慣に左右される

また、粉じんの中でも特に問題となるのは、

目に見えない微細な粒子です。

これらは肺の奥深くまで入り込み、

じん肺や健康障害の原因となります。

集塵機は、

目に見えないリスクを、発生源で吸い取るための装置です。

だからこそ、法律はマスクよりも先に、設備対策を求めています。


集塵機は「設置して終わり」ではない

集塵機や局所排気装置は、

設置しただけで役割を果たすものではありません。

法律(労働安全衛生法および関係規則)では、

局所排気装置について、

  • 1年以内ごとに1回の定期自主検査(法定点検)
  • 点検結果を3年間保存する義務

が定められています。

ファン能力の低下、ダクトの詰まり、フィルタの劣化などがあれば、

「動いている」だけでは、十分な集塵性能が出ていない可能性があります。

👉 集塵設備の法定点検について詳しくは、

Screenshot

局所排気装置・集塵機の法定点検サービスはこちら

をご覧ください。


株式会社マシンテック川上の取り組み

株式会社マシンテック川上では、

集塵機を単なる「設備」や「コスト」とは考えていません。

私たちが大切にしているのは、

働く人の作業環境を守ることです。

そのため、

  • 現場の作業内容・発生物の確認
  • 関係法令(粉じん則・特化則・自律的化学物質管理)の整理
  • 必要な集塵能力・設備仕様の検討
  • 集塵機・局所排気装置の選定・設置

を一貫して行っています。

さらに、設置後も、

  • 定期的なメンテナンス
  • 能力低下の確認
  • 法定点検(定期自主検査)と記録管理のサポート

まで含めて対応しています。


集塵機は「コスト」ではなく「投資」

集塵機は、

費用のかかる設備と見られがちです。

しかし、

健康障害や労働災害が発生した場合の賠償リスク、

是正指導や操業リスク、

人材確保が難しい時代における職場環境の価値を考えると、

集塵機は、

将来への投資と捉えることができます。


まとめ:法律が示す正しい順序で安全をつくる

  • まず工学的対策(集塵機・局所排気装置)で作業環境を整える
  • そのうえでマスク(個人用保護具)で人を守る
  • 設備は点検・メンテナンスで性能を維持する

これが、最新の法令が示している安全対策の基本です。

📞 お問い合わせは こちら からお気軽にどうぞ。

🌐 公式サイト:マシンテック川上

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九州全域で集塵機・ショットブラスト・鋳造設備に関するお悩みは、マシンテック川上にお任せください。

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